更新日:2014年 05月 02日
by フィットネス指導 from U.S.A
前回、Oregon Heart Vascular Instituteでの、クリニカルエクササイズフィジオロジストとしての仕事の、3つのフェイズのうち2つをご紹介しました。今回は、仕上げのフェイズ、心臓病のリスクファクターの削減と予防を中心に、健康維持と増進を図るコミュニティーも含めたフェイズ3(Supervised Exercise Program: SEP)の中での役割についてご紹介します。
フェイズ3には、フェイズ2(退院後の通院による心臓のリハビリ)を終了した心臓病の経験者やその家族、心臓病の危険因子を保有している人、呼吸器系の問題のある人に加えて、現在健康である人も含まれます。主治医の患者紹介状があれば誰でもメンバーになることが出来ます。
服用している薬の確認、現在の健康状況、病歴、運動時の心電図も含めたバイタルサインによる査定をオリエンテーションで行います。運動処方には、運動プログラムだけでなく、禁煙指導、体重の管理、生活習慣の改善、ストレスマネージメントなども含まれ、さまざまなグループエクササイズクラス、栄養士によるダイエットカウンセリングや料理教室なども行われます。毎回、血圧、心拍数、体重、血中酸素濃度などが記録され、必要に応じて心電図、コレステロール、血糖値、抹消動脈性疾患の査定なども行い、問題があれば、主治医に連絡を取ります。
コミュニテーに向けての教育も私たちの仕事の大切な部分です。
心臓病患者に対するクリニカルエクササイズフィジオロジストとしての仕事は、
患者の状態によって3つのフェイズに分類されます。
更新日:2014年 04月 17日
by フィットネス指導 from U.S.A
アメリカ西海岸の中では、最も革新的といわれている「Oregon Heart Vascular Institute」(総合病院の一部で、心臓病に関する予防から手術まで行われている機関)での、クリニカルエクササイズフィジオロジストとしての仕事は、患者の状態によって3つのフェイズに分類されます。
フェイズ1は入院患者さんへの対応です。心臓移植も含めた心血管外科手術後ICU から一般病棟へ移動された患者さんに、鬱血性心不全や心筋梗塞も加え、心電図、医者や看護婦のノート、バイタルサインなどをもとに、薬の副作用なども考慮しながら退院へ向けての院内運動処方を行います。
フェイズ2では、退院後1週間くらいから36週くらいまでの病院内にあるジムでのリハビリテーションです。週に1回から2回の通院で、1時間のリハビリは、トレッツドミルなど6種類のエアロビックエクササイズマシンからレジスタンストレーニングまで、患者さんの目標に応じて、担当医などとコミュニケーションを取りながら、入院時と同じような査定をもとに運動処方が行われ、自宅での運動プログラムも同時に処方します。
患者の教育もこのフェイズに含まれます。患者は、心臓の解剖学、薬について、リスクファクター、ストレスマネージメントなど10種類のクラスを受講することができます。
次回は、コミュニティも含めたフェイズ3についてご紹介します。
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