フィットネスコラム

朝ごはんを食べて行ってらっしゃい!

更新日:2014年 11月 05日
by フィットネスの知っ得情報

立冬を目前に、すでに朝晩の寒さを感じる季節となりました。「寒いから…」と、朝起きるのがルーズになってきてはいませんか!? 少しでも寝坊してしまうと、ゆっくり朝ごはんを食べることもできませんよね。

ところで、皆さんは毎日朝ごはんを食べていますか。毎日ではないけれど、たまに抜いたりしていないでしょうか? あるいはダイエットのためと、意図的に食べていなかったりして…!?

平成24年国民健康・栄養調査(厚生労働省)によると、朝食の欠食率は、男性では20代で29%、30代で25%、40代で19%、女性では20代で22%、30代で14%、40歳代で12%となっています。若い年代ほど欠食率が高く、20~30代男性では3~4人に1人、20~30代女性では5~7人に1人は朝食を摂っていない傾向にあることがわかります。

朝食抜きはよくないのでしょうか? 20代日本人を調査した研究(1)では、大腿骨頭や腰椎の骨密度が朝食の摂取と有意に関係のあることを突き止めています。20代でも朝食を欠食する傾向が骨密度に影響を与えているとは驚きです。また、この欠食は毎日でなくても週3回以上で影響が出るようです(2)。ただし、朝食を摂取する習慣に加え運動習慣は骨密度を高める傾向にありますので、毎日しっかり朝ごはんを食べて、定期的に運動することが骨の健康維持には不可欠です。

また、20代から60代の男女に、意図的に朝食を6週間にわたり抜いた生活を送らせた研究(3)では、朝食の欠食が運動中の熱産生を低下させたと報告されています。つまり、朝食を食べて運動を行ったほうが減量にもより効果的である言えるかもしれません。朝食を毎日摂っている人では、そうでない人と比較して、体格指数(BMI)が低い傾向にあることはこれまでにも知られているところです(4

このように、朝食を摂るという生活習慣は栄養やエネルギー補給の目的だけでなく、健康管理や体重管理にとっても大切であることがわかります。朝からしっかり食べて、毎日を元気に過ごしましょう!

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<参考文献>
1.Ishimotoら、2013年、Nagataら、2014年
2.Kurodaら、2013年
3.Bettsら、2014年
4.Affenitoら、2005年、Songら、2005年、Bazzanoら、2005年

フィットネスの知っ得情報

彦井浩孝

オレゴン州立大学健康人間科学研究科博士課程修了(Ph.D.)、NPO法人チャレンジ・アスリート・ファンデーション理事長、横浜市病院協会看護専門学校講師、Telacoya旅する小学校講師、トライアスロン歴34年。 子どもから大人まで、チャレンジスポーツを通じて、健康的な地域社会の発展に貢献していくことを目的に活動。地元神奈川県葉山町では「HAYAMANトライアスロン」などのチャレンジスポーツイベントを主催し、「葉山海洋スポーツ塾」「葉山ニッパーズ」では地域の子どもたちに運動スポーツ指導を行っている。また、がん啓発やがんサバイバーらのサポートを通じて、がん撲滅のための活動にも力を入れている。トライアスロン歴28年。アイアンマントライアスロン40回完走。2015年アイアンマントライアスロン世界選手権出場予定。

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