フィットネスコラム

【最終回】たくさんの方の助けを支えに...

更新日:2014年 09月 30日
by フィットネス指導 from U.S.A

12回にわたる連載も最終回となりました。昨年、8年ぶりに帰国したのを機に、かつてお世話になったJAFAとの繋がりが再開し、日本が近くなったという思いで、たくさんのエネルギーをまた頂きました。

現在、日本語で受験できるACSM資格は ヘルスフィットネススペシャリスト(HFS)ですが、ACSMにはほかにもさまざまな資格があるのをご存知ですか? ヘルスフィットネスの分野ではHFSのほかに、パーソナルトレーナー(CPT)、グループエクササイズインストラクター(GEI)、クリニカルの分野では、クリニカルエクササイズスペシャリスト(CES)、クリニカルエクササイズフィジオロジスト(RCEP)などがあります。

数年前、HFS(当時はHFI)の受験対象者の規定の中に「4年制の大学を卒業していること」という項目が追加されました。CESはそれに加えて400~500時間のインターンシップ、RCEPは修士以上の資格と600時間のインターンシップなどが、受験資格として必要とされています。

先月、ACSMの会員に向けて、HFSを「エクササイズフィジオロジスト」と改名することについてのアンケートが配信されました。2013年時点での有資格者数は、HFS:11,000人、RCEP:900人です。また、RCEPの認識向上に向けて、10年前からクリニカルエクササイズフィジオロジー協会(CEPA)が設立され、ACSMの地区やインターナショナルのミーテイングでも啓蒙活動を続けてきた中で、HFSの改名については懸念が深まっています。

日本では今後、HFS以外の資格も日本語で受験できるようになるのでしょうか? 私がHFS(当時はHFI)を取得した1991年頃は、企業側の認識が、まだJAFAのレベルに追いついておらず「この資格は何ですか?」と尋ねられることもよくありました。

アメリカに住んで16年、仕事を通して一番に感じる、私が日本人である有利な点は「時間に正確できめ細かい」ということです。母国語でないことで引け劣らないように、毎回入念に準備をして臨むという姿勢が、いろいろな仕事に繋がったと思います。

先日は、パーキンソン病の査定と運動療法についての研究会に参加しました。自宅でできるパーキンソン病患者の運動プログラムを、神経科の医者とフィジカルセラピストと共に作成し、参考になりました。

これまでたくさんの方に助けて頂いて、どこに住んでも大好きな仕事を続けてくることができました。毎日感謝でいっぱいです。本当にありがとうございます。日本のフィットネス指導者の活躍をこれからも応援しています。

 

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昨年帰国した時の、嬉しさいっぱいの記念写真。左より、JAFA参与の山岡有美先生、娘、私、JAFA顧問の鶴見幸子さん。

フィットネス指導 from U.S.A

ムーマ和子(アメリカ オレゴン州 在住)

1998年に渡米するまで、JAFA/ADE、ACSM/HFSとして、フィットネスクラブや養成専門学校等で活動。渡米後は、グループ指導、気功のクラス指導、パーソナルトレーナーとして活動し、現在は主に、Oregon Heart Vascular Institute(総合病院の一部で、心臓病に関する予防から手術まで行われている機関)でクリニカルエクササイズフィジオロジスト(心臓病リハビリのセラピスト)として活動するほか、Tensegrity Physical Therapy(オリンピック選手から生活習慣病による機能障害まで多種の査定方法を導入しているフィジカルセラピーのクリニック)や、オレゴン大学、地元のフィットネスクラブ(Oakway Fitness)等で、指導者や講師として活動している。

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