2020年 01月 17日
厚生労働省による平成30年「国民健康・栄養調査」の結果が発表されました。
~所得により生活習慣や食生活に差~
「国民健康・栄養調査」は、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料として、国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにするため、毎年実施されています。平成30年調査では、毎年実施されている基本項目に加え、所得等社会経済状況と生活習慣等に関する状況が重点項目とされ、その状況が把握されました。
【調査結果のポイント】
●生活習慣等に関する状況を所得別に比較すると有意な差
・現在習慣的に喫煙している者の割合、健診未受診者の割合、歯の本数が20歯未満と回答した者の割合は、世帯の所得が600万円以上の世帯員に比較して、男女ともに200万円未満の世帯員で有意に高い。(6頁:表2)
・歩数の平均値は、世帯の所得が600万円以上の世帯員に比較して、男女ともに200万円未満の世帯員で有意に少ない。(6頁:表2)
●就業時間が週に1~39時間の者は、男女ともに健診未受診者の割合が高い
・1週間の平均的な就業時間が週に1~39時間の者における健診未受診者の割合は、男性26.3%、女性29.4%と他の就業時間で働く者と比較して高い。(10頁:表7)
●栄養バランスのとれた食事をしている者の割合は4割超だが、所得別では差がみられる
・主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べることが、「ほとんど毎日」と回答した者の割合は、男性45.4%、女性49.0%。(19頁:図19)
・所得別でみると、「ほとんど毎日」と回答した者の割合は、世帯の所得が600万円以上の世帯員に比較して、男女ともに200万円未満の世帯員で有意に低い。(8頁:図1)
●「加熱式たばこ」等の喫煙状況を今回初めて把握。また、受動喫煙の状況については改善傾向
・現在習慣的に喫煙している者が使用しているたばこ製品について、「紙巻きたばこのみ」、「加熱式たばこのみ」、「紙巻きたばこ及び加熱式たばこ」の割合は、男性では68.1%、22.1%、8.5%、女性では76.1%、14.8%、8.8%。(25頁:図32)
・家庭、職場、学校、飲食店、遊技場、行政機関及び医療機関における受動喫煙の機会を有する者の割合は有意に減少。(27頁:図35)
※カッコ内の頁は、調査結果の概要より
※詳細は 調査結果の概要(PDFファイル)または、厚生労働省ウェブサイトをご覧ください。
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上記のほか、フィットネス指導者がチェックすべき項目は「第3章 身体活動・運動及び睡眠に関する状況」です。運動習慣の状況は「運動習慣のある者の割合は、男性で31.8%、女性で25.5%であり、この10年間でみると、男性では有意な増減はなく、女性では有意に減少している。年齢階級別にみると、その割合は、男女ともに20歳代で最も低く、それぞれ17.6%、7.8%である」、歩数の状況は「歩数の平均値は男性で6,794歩、女性で5,942歩であり、この10年間でみると、男女ともに有意な増減はみられない。年齢階級別にみると、20~64歳の歩数は男性7,644歩、女性6,705歩であり、65歳以上は男性5,417歩、女性4,759歩である」と報告されています。
©2014 Japan Fitness Association.