2012年 12月 26日
JAFA を含めて142 の団体が加入する「健康日本21 推進全国連絡協議会」の分科会活動が行われました。
■開催概要■
タバコ分科会
日 時:12月13日(木)14:00~16:00
場 所:結核予防会会議室(水道橋)
テーマ:「受動喫煙対策と自治体の動き」
発 表:国立がん研究センターがん対策情報センター たばこ政策研究部長 望月 友美子 氏
■報告■
今回の分科会は、30団体から36名の参加がありました。
まずは日本の受動喫煙対策についての話からスタートしました。一般的にタール・ニコチン・一酸化炭素がタバコの有害成分と認識されていますが、このほかに約70種類の発がん性物質、約200種類の有害物質、約4700種類の既知の化学物質、10万種類の未知の化学物質が含まれていることなどから、受動喫煙の危険性について解説されました。受動喫煙の健康被害は過小評価されており、さらに回避可能な最大の死亡原因にもかかわらず規制が緩いともいえるようです。
世界的な傾向としては禁煙へ向かっていて、カジノの国のマカオでも禁煙に向けた取り組みがスタートしています。大々的なテレビCMや、路上喫煙の罰金(4000円程度)など、国を上げての政策を行なっているそうです。また、タバコのパッケージに喫煙者の肺をパッケージングするなど、一般消費者に向けて啓発を行なっています。
日本の国や自治体としては、禁煙を推進するような動きにはなっていますが、まだまだ完全禁煙に踏み切れていないのが現状です。なお、日本の駅や商業施設などの喫煙所は日本たばこ産業(JT)によって整備され、各企業や団体は維持費のみを負担しているそうです。
(記・JAFA事務局)
<写真提供:健康・体力づくり事業財団>
■□■健康日本21 推進全国連絡協議会とは■□■
国は、これからの少子・高齢社会を健康で活力あるものにするため、生活習慣病などを予防し、壮年期死亡の減少、健康寿命の延伸等を目標とする21 世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」を2000 年に提唱し、広く国民に呼びかけています。
健康づくりは、結局は、国民一人一人が正しい知識を持ち、自ら自覚し、自らの意志で生活習慣の行動変容を遂げなければ効果を上げることはできません。 こうした個人の力と併せて、社会全体としても、個人の主体的な健康づくりを支援して
いくことが重要です。この点において国・地方公共団体が重要な役割を担うことはいうまでもありませんが、民間団体などの果たすべき役割も大きいと考えられています。
多くの健康づくり関係団体はそれぞれ民間の立場で独自の活動を進めていますが「健康日本21」が提唱されたのを機に、連絡協議することにより国民運動としての一層の広がりと深みを持つことが可能となります。
このような観点に立ち、「健康日本21」に賛同する関係団体が一堂に会し、2001 年に「健康日本21 推進全国連絡協議会」が設立されました。
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