ひばりエクササイズ
第一回ひばりエクササイズ・レポート
JAFAの理事による ひばりエクササイズ 〜満場の拍手に包まれて〜 HN編集部
2006年11月25日(土)午後4時、スポーツ棟の大体育室は期待と緊張がうずまく、独特の雰囲気に満たされていました。JAFAはじまって以来といっていい、技術指導のエキスパートであるJAFAの理事6名による共同プログラム『ひばりエクササイズ』が産声を上げる瞬間がきたのです。
「こんにちは!」 挨拶に立った宮下充正会長の第一声が高らかに響き渡りました。「これまでのフィットネスダンスの応募に、美空ひばりさんの曲を使った作品がたくさんありました。私もひばりさんと同年代であり、ひばりさんの曲によるフィットネスダンスを日本中に広めたいと思っていました。今日は皆さん、ひばりエクササイズを楽しんでください」 思いを込めた宮下会長の言葉に、会場のボルテージが高まります。
JAFAの理事によるひばりエクササイズ発表の前に、先に行われたフィットネスダンス全国大会『課題曲部門』に入賞した林真奈美さんと、藤山みどりさん&利根川久女紅さんによる体験レッスンからスタート。林さんの『ゴーゴーダンス!』は、『真赤な太陽』のリズムにピッタリ合っていて、60年代に流行ったゴーゴーの振り付けを入れているのが特徴。『みどりとくにこのエアロ人生』は、利根川さんが藤山さんに贈った応援歌であり、落ち込んでいる人も前向きに立ち上がれるようにとの思いが込められた作品で、力強い動きがちりばめられたフィットネスダンスでした。
さて、いよいよJAFAの理事による『ひばりエクササイズ』のはじまりです。トップを飾ったのは、高 順姫先生でした。
「息を吸うときに腕を上げて、吐くときには下ろしていきます。この呼吸のリズムを大事しながら、体幹から腰にかけて、気持ちいい伸びを感じてください」
『愛燦燦』に合わせて行うウォームアップは、からだばかりでなく心をもほぐしてくれます。参加者の中には、高先生の指導ぶりを見て、正しい姿勢でしっかり動くことの大切さを理解し、またプログラムと指導の質の高さにため息をもらしている人もいました。
次は、松久ミユキ先生による動的なウォームアップで、曲は『東京キッド』です。まるで映画(東京キッド)の名場面のように、山高帽をつまんで振るような、曲調に合った楽しい動きが随所にあります。
3番手には安川雅代先生が登場。曲は『ひばりのチャチャチャ』です。軽快なチャチャチャのリズム(動き)の中に、片足立ちになってバランスを取る動作があるので、振り付け自体は簡単なのですが、キメドコロが少し難しいのがエクササイズのポイントです。
4人目は池田美知子先生による『お祭りマンボ』です。肩の回旋、サイドステップ、ステップタッチ、ホップ、ターンなどダンスの基本動作がふんだんに盛り込まれていながら、お囃子に合った盆踊り的な動作がアレンジされていて「この曲には、この踊り!」という感じです。
5番手は、山岡有美先生が登場。曲は『素敵にランデブー』です。参加者同士で投げキッスをしたり手をつなぐなど、愛しい人との“逢い引き”の楽しさを振り付けていて、ダンスを通してコミュニケーションを図るのが特徴。それにしても山岡先生は、いいノドしてますね。
クールダウンで最後を締めくくったのは内田茂子先生。曲は『川の流れのように』です。事前の説明は何もなく「楽しく動かしたからだを、気持ちよく伸ばしていきましょう」と一声掛けてすぐにエクササイズに入りました。難しい動きは一切なし、無駄な動きも足りない動きもなし。参加者は、一連のひばりエクササイズの余韻を味わいながら、内田先生のクールダウンに浸っていました。
内田先生のクールダウンでは、もう一つ印象に残るシーンがありました。舞台の下手に5人の理事が並んで、クールダウンに参加しています。日本のエアロビックダンスを黎明期から育んできた理事の揃い踏みは、とても感動的でした。どの先生のプログラムも指導も素晴らしく、会員やスタッフ、JAFAにかかわるすべての人たちが誇らしく思ったことでしょう。
宮下先生は冒頭のご挨拶で、「誰もができるフィットネスダンスが日本人を幸せにする」とおっしゃいました。中でも美空ひばりさんの曲は不朽の名作ばかりです。今度は皆さんも、フィットネスダンスにご参加ください。
ひばりエクササイズを披露してくださった理事の先生方。実はこの日のために色違いのTシャツを作ったり、多忙のさなかに打ち合わせを行うなど、舞台裏はかなりハードでした。先生方、お疲れ様でした。
来賓としてお越しいただいた_ひばりプロダクションの加藤和也社長は、「母の歌を使っていただいて光栄ですし、こういう貢献の仕方もあるんだと改めて思いました。母の歌とフィットネスダンスが融合するイメージはなかったのですが、理事の先生方の創造力はスゴイですね」と絶賛されていました。
(JAFA出版「ヘルス ネットワーク・2007年1号」より抜粋)